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gakuji's fellow

Author:gakuji's fellow
日本の子どもたちの健やかな成長を願う口腔保健の専門家の集いです。
Boss:伊藤学而(鹿児島大学名誉教授)
fellow:坂下玲子(兵庫県立大学教授)
fellow:土持正(土持矯正歯科医院院長)
fellow:金俊煕(きむ矯正歯科クリニック院長) 
fellow:小椋幹記(大分岡病院マキシロフェイシャルユニット
fellow:四元みか(よつもと矯正歯科院長)

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  • おしゃぶりと舌位   by四元

金先生の舌位のお話を受けて。


新生児のお口を観察すると、口唇の間に舌が挟まっているのをよく見かけます。

恐らく舌位が上がるほど舌の筋肉はまだ発達していないのでしょう。


首が座る頃になると、舌位が上がっている赤ちゃんも出てきて、
ハイハイする頃には舌背を口蓋(上あごの天井)につけてお口をあんぐりあけて笑って見せてくれるのもよく見られる光景です。

Breastfeedingによって鍛えられていくうちに、だんだん舌の筋力がついていくのでしょう。



ところが、おしゃぶりを咥えると、舌を口蓋に上げることができません。
おしゃぶりを咥えた赤ちゃんは、おしゃぶりを噛んでいるわけではなく、
ただ口腔内を陰圧にしておしゃぶりが外れない状態になっているだけです。


おしゃぶりを何か月も咥え続けた赤ちゃんのおしゃぶりを試しにびゅっと外すと、
とたんにお口がだらんと開いて、舌が下の歯ぐきの土手からはみだして見えたりする事があります。


これらの事が書かれた論文や科学的エビデンスはありません。
対象が赤ちゃんだけに証明するのは難しいです...ね。
なので、私の私見と述べておきます。



しかし、母乳育児サークルとかおっぱいマッサージをしてくれる助産所には、おしゃぶりを一切使わずにちゃんと口唇閉鎖ができて、鼻呼吸できて、舌位がしっかり上がっているおっぱい(で育った)顔の赤ちゃんがたくさんいるんですよ~。
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  • 哺乳様式と口の機能発達 その1   by伊藤

新生児における哺育様式の違いが、その後の口の機能発達に及ぼす影響を調べた貴重な研究論文があります(中西正尚ほか:小児歯誌、2005)。

以下に概要を記します。


対象は2歳児~5歳児の1,357名(平均年齢3歳7か月)である。
生後3か月頃までの授乳方法と調査時点での口の機能について、保護者にアンケート調査を行ったものである。
生後3か月頃までの授乳方法によって、対象は母乳哺育群(Br群、399名、29.4%)、混合哺育群(Mix群、811名、59.8%)、人工乳哺育群(Bo群、147名、10.8%)の3群に分類された。
なお、これらの3群には、離乳食の開始時期、終了時期、断乳時期に有意差のないことが確認されている。


2歳~5歳時点での食べ方をみると、母乳哺育のBr群では他の2群に比べて前歯で噛みきって食べることができ、咀嚼が上手で、途中で出したりこぼすことも少なかった。

咀嚼機能の発達は良好で、食生活のリズムや食事の自立性にも他の2群と有意な違いがあった。
吸指癖やおしゃぶりの癖もBo群に比べて少なく、言語や性格面の発達も良好であった。

以上のことから、生後3か月頃までの授乳方法は、2歳から5歳までの咀嚼機能の発達に影響を及ぼすとともに、口腔習癖や言語・性格の発達にも影響が及んでいることが伺われたのである。



人工乳は母乳と比べて、安全性や栄養価の面では遜色がないはずです。
しかし、その後の咀嚼機能の発達に、明らかな違いが起きていそうですね。

しかもその違いが、口腔習癖の発現や、言語・性格の発達にも影響を及ぼしている危険性が指摘されたのです。
便利で安全な人工乳ではありますが、思わぬ盲点が潜んでいるかもしれません。

本論文は、そのことを指摘しています。
  • 赤ちゃんの口の発達   by四元

赤ちゃんの口の発達はすでに胎生期に始まります。

乳歯の卵(歯胚)は妊娠7~8週、永久歯の卵も妊娠4~5か月にはでき始めます。
赤ちゃんはお母さんの子宮の中で羊水を飲んだり、指しゃぶりしたりして練習を積んで、
おぎゃ~と産まれた時にはおっぱいを飲む力を身に着けています。
ところがそしゃくに関しては、その後の学習によって身に着けなければなりません。


ものを噛んで呑み込むという行動パターンの原型は3歳までにほぼ完成し、
その後に力強さが加わり、食習慣が形成されていきます。



生まれた時から永久歯が生え始めるまでの時期を口の発達の観点から見ると、
次の3つに分けられます。

①哺乳期
そしゃくするための筋肉が鍛えられる。
かんでのみこむという基礎的な行動パターンに慣れる

②固形食移行期(離乳期、乳歯が生え始めて生え終わるまで)
 食物を取り込み、かんでのみこむという一連の行動を学習し、習熟する。

③食習慣形成期
 かんでのみこむという行動に力強さを加え、規則正しい食生活を身につける。


とりわけ出発点である哺乳期は、最も大切な時期だと言えます。

哺乳期に「かんでのみこむという基礎的な行動パターンに慣れる」というのを
疑問に思われる方が多いかもしれません。

これに関しては、いずれ他の先生が解説を…(^^)
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