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  • 日本の母乳育児率が低い理由 その3   by四元

平成17年度の乳幼児栄養調査で、

「出産直後から母子同室だった」との回答は17.3%でした。



多くの産科施設では、産後すぐは赤ちゃんたちはベビールームに集められています。

「○○さぁ~ん、授乳の時間になりました。授乳室へどうぞ~

授乳室へ行くと、赤ちゃんが看護師さんに連れられてきています。

「まず、おむつを替えてみましょう。できたら体重を量って記録してくださいね。」

「はい、では右のおっぱいを出して清浄綿で乳首を消毒しましょうね。」

「消毒が済んだら赤ちゃんにくわえさせてみましょう。」

「はい。5分経ちました。反対側を飲ませましょう。あっ、消毒も忘れずに。」


出産後30分以内にお母さんの乳首をくわえさせてもらえた赤ちゃんは、難なくおっぱいに吸い付けます。
(=inprinting)

ところがゴムの乳首が最初だった赤ちゃんはなかなかおっぱいに吸い付くことができません。

同じ授乳室でおっぱいを飲んでいる他の赤ちゃんを見ると、うちの子はどうして飲めないんだろうとママは絶望的な気持ちになっていきます。


「はい。5分を2回ずつ終わりましたね。では体重を量ってください。」

「○○さんとこは13g増えましたね。ではブドウ糖液(またはミルク)を17㏄ホニュウビンで飲ませましょう。」

「○○さんとこは0gでしたか。ではブドウ糖液(またはミルク)を30㏄飲ませてくださいね。」



おっぱいに吸い付けない赤ちゃんは、おっぱいとゴム乳首を交互に与えらえて混乱してしまいます。
それでも健気な赤ちゃんは、頑張ってちゃんとおっぱいに吸い付けるようになっていきます。


3時間おきに20㏄×生後日数+20㏄と教育された新米ママさんは、退院するとすごく不安になります。

「今、30分飲んでるけど、ちゃんと160㏄飲んだのかしら...」

その点、何㏄飲んだかわかる哺乳瓶はとても安心。


まだまだ悩みはつきません。


「乳首の消毒ってずっとしなくてはならないのかしら?」

「さっき寝てから1時間しかたってないのに、もう泣いちゃった。まだ飲ませない方がいいかしら?」

「夕べ寝てから6時間以上たってるのに起きない。起こして飲ませるべきかしら?」




ここにミルクの達人のおばーちゃんも登場してきます。

「私があなたを育てた時は、こんなに頻繁に起きなかった。
あなたのおっぱいが足りてないから泣くのよ。
どれ、赤ちゃんをよこしなさい。ほれほれたくさん飲むのよ~☆」

「ほらみなさい!ミルクを飲ませたらこんなに長く寝てくれるじゃない!
やっぱりおっぱいだけじゃ足りないのよ。」



加えて子育てのバイブル・育児書も登場。

おっぱいで子育てをした事がない小児科医が書いた育児書にはこう書かれています。


「新生児期は昼夜関係なく3時間おきに起きて哺乳しますが、生後2か月頃になると朝まで続けて眠れるようになっていきます。」


「うちの子はもう2か月半になるのに、やっぱり夜泣きをする。やっぱりおっぱいが足りてないのかも。

寝る前にミルクを足された赤ちゃんは、朝まで続けて眠るようになります。

夜間授乳をやめてしまったママのおっぱいは朝にはカチンカチンに...

  → 乳腺炎 or 乳腺の萎縮、etc..... → やがてほんとに出ないおっぱいに



一方でこんな産科施設もあります。


出産直後に赤ちゃんをおっぱいに吸い付かせて、すぐに同室。

看護師さんも朝の検温と排泄の回数だけを問診。

ほったらかしにされたママはひたすら赤ちゃんと共に寝て、赤ちゃんと共に起き、おっぱいをあげてまた寝る。

病院の食事は豪勢なフランス料理でも中華料理でもなく、質素なご飯と一汁二菜。
(お見舞いのケーキやお菓子は家族に持ち帰ってもらう)


こんな産科施設で赤ちゃんを産んだ女性の言葉です。

「都会で生んだ上の子の時とあまりにもサービスが悪いので、最初はホントに腹が立ったんです。
だけど、下の子は最初からおっぱいしか飲まなくて、退院の時には私のおっぱいが張ってくると子どもが泣いて起きるみたいなリズムができてしまって。
ホントに楽に完全母乳育児が始められたんです。
上の子の時にはあんなに苦労したのに。」


一人目は混合栄養だったけれど、二人目は完全母乳で子育てできたというママさんはたくさんいます。

つまり母乳育児のノウハウは経験者が一番持っているというわけですね。

これを家庭で継承する事ができなくなったのが、今の日本の現状というわけです。



続く.....
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