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  • 哺乳様式と口の機能発達 その1   by伊藤

新生児における哺育様式の違いが、その後の口の機能発達に及ぼす影響を調べた貴重な研究論文があります(中西正尚ほか:小児歯誌、2005)。

以下に概要を記します。


対象は2歳児~5歳児の1,357名(平均年齢3歳7か月)である。
生後3か月頃までの授乳方法と調査時点での口の機能について、保護者にアンケート調査を行ったものである。
生後3か月頃までの授乳方法によって、対象は母乳哺育群(Br群、399名、29.4%)、混合哺育群(Mix群、811名、59.8%)、人工乳哺育群(Bo群、147名、10.8%)の3群に分類された。
なお、これらの3群には、離乳食の開始時期、終了時期、断乳時期に有意差のないことが確認されている。


2歳~5歳時点での食べ方をみると、母乳哺育のBr群では他の2群に比べて前歯で噛みきって食べることができ、咀嚼が上手で、途中で出したりこぼすことも少なかった。

咀嚼機能の発達は良好で、食生活のリズムや食事の自立性にも他の2群と有意な違いがあった。
吸指癖やおしゃぶりの癖もBo群に比べて少なく、言語や性格面の発達も良好であった。

以上のことから、生後3か月頃までの授乳方法は、2歳から5歳までの咀嚼機能の発達に影響を及ぼすとともに、口腔習癖や言語・性格の発達にも影響が及んでいることが伺われたのである。



人工乳は母乳と比べて、安全性や栄養価の面では遜色がないはずです。
しかし、その後の咀嚼機能の発達に、明らかな違いが起きていそうですね。

しかもその違いが、口腔習癖の発現や、言語・性格の発達にも影響を及ぼしている危険性が指摘されたのです。
便利で安全な人工乳ではありますが、思わぬ盲点が潜んでいるかもしれません。

本論文は、そのことを指摘しています。
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